【第20話】塩田武士『女神のタクト』気の強いねーちゃんに気合いを入れてほしい人へ。
こんにちは。
風邪っぴきのため、死んだように寝てましたokapです。
久しぶりに体調を崩したのもあり、昨日はややメンタルも崩れていました。
こんなブログやってながら、今の自分に本を勧める気にならねーなー、と。
でも、よく考えたら本を読む体力もないときは寝るに限りますね。
今日一日中寝てたらマシになったので、もう一踏ん張り元気を出そうと、塩田武士『女神のタクト』を読みました。
物語は、三十路の女一人旅から始まります。
矢吹明菜。
まず彼女が素敵すぎる。
会社の金を使い込み、ややこしい関係だった妻子持ちの男性とも縁が切れ、あてもなく旅に出て、そのことをあっけらかんと喋る。
神戸の浜辺で偶然出会ったハイテクな老人に気に入られ、いつのまにか、崩壊しかけた楽団の再建をすることになった明菜。
持ち前の明るさ、行動力、一部の暴力を駆使して、ガヤガヤとした関係を築いていきます。
そして、そんな彼女に影響されて、周りも少しずつ動き始めます。
ひとつの楽団の再建物語でもあり、
一人の老人の最期の見届ける物語でもあり、
一人の青年の復活劇でもあり、
一人の大人になった少女が、自分を許す物語でもある。
いつだって、全身が前を向いている明菜を追いかけているうちに、いつのまにか自分も元気になっています。
今回、久しぶりに手にとってみると、なんと、サイン本でした。
「前進あるのみ!!」
力強い筆跡で書かれていました。
本屋さんでたまたまあったサイン本を購入したんだと思います。お会いしてみたいなあ。
元気になったら、明菜の力を借りて、また前へ歩き出そうと思います。