風早小夜子のブログ

本の紹介とか。漫画の紹介とか。考えてることとか。いろいろ。

今が辛かったらこれを読め!塩田武士「盤上のアルファ」

こんにちは。

ついにスマホをアンドロイドからiPhoneにしました、okapです。

使いこなせるように頑張ります。

 

最近、普段あまり小説を読まない彼氏に井上真偽「その可能性はすでに考えた」を勧めたところ、時々笑いながら黙々と読んでくれています。

いやー、うれしいですね。

私自身も、井上真偽にどハマりしたので、「探偵が早すぎる」も既に購入しております。

楽しみ楽しみ。

 

さて、本日紹介するのは、塩田武士「盤上のアルファ」

デビュー作ですね。

 

盤上のアルファ (講談社文庫)

盤上のアルファ (講談社文庫)

 

 

神戸新報で、事件担当を外され、文化部に左遷されて、意気消沈している秋葉。

将棋担当になったが、ルールも何もわからない。

 

アルバイトで食いつなぎながら、どうしても将棋を諦められない真田。

バイトをクビになったことから、行きつけの呑み屋で喧嘩になった秋葉の家に、転がり込み、背水の陣で再びプロ棋士を目指すことに。

 

将棋のルールが分かっていればもっと楽しめるんだろうなと思います。

 

でも、分からなくても、充分楽しめます。

 

真田の今までの壮絶な人生と、彼の暑苦しさと愛らしさが混じったキャラクター、将棋盤と向き合い続ける精神力、土壇場の勝負強さ。

 

世間からしたら、定職につけず、バイトもクビになり、家賃を払えず追い出される丸坊主のタンクトップは格好よくないでしょう。

しかし、将棋の世界では、彼は輝ける。

自分が唯一輝ける場所を知っているからこそ、諦めずにその場所をもぎ取りに行く。

 

めちゃくちゃカッコええやん、と思います。

 

 

もう一人の主人公・秋葉も素敵です。

将棋担当になりふて腐れていたところ、真田と出会い、将棋を知り、惹かれていく。

不器用で不恰好で、でもお人好し。

 

真田に憧れるとしたら、自己投影ができるのが秋葉でしょうか。

 

ちなみに、ブログタイトルは帯から取らせていただきました。

これも、続編が出てるんですよね。

「盤上に散る」

楽しみです。

 

 

仕事のなかで、楽しい部分と嫌な部分を考えてみた。

こんにちは。

最近、ホットサンドメーカーを買いました。okapです。

すぐ使わんくなるやろという予言もいただきましたが、今のところ順調に使いこなせています。

焼いたパン、美味しい。

 

 

何故か分からないのですが、最近、仕事が楽しくなってきました。

 

もともと、仕事がいやになってきて、あわよくば独立……と思ってブログを始めたんですけどね?

 

そういうわけで、自分なりに考えてみることにしました。

 

 

仕事が楽しいと思う瞬間

①子どもと喋っているとき

②保護者といい感じに喋れているとき

③大学生スタッフと喋っているとき

④子どもの成長が見えたとき

⑤④に自分の仕事がかんでいるとき

 

喋ってるときばっかりやん。

喋って関係性をつくって、いざというときに相談してもらいやすくする、というのが一番大切なので、①〜③の時間を増やすことができれば、自分のメンタルにとっても、仕事上も、良いことづくしですね。

②に関しては、少々気を使いますが、日頃の電話の回数を増やしたり、面談の準備をきっちりすることで、改善されていくでしょう。

単純接触の回数が多いと、人間好感を抱きやすいそうですしね。

 

④⑤については、自分のやっていることが人の役に立ったという自己肯定感に繋がるから、楽しく思えるようです。

そのためには、生徒や大学生スタッフの様子をよく見て、定期的に作戦を練る必要がありますね。

 

 

仕事がいやになる瞬間

①ノルマを達成できないとき

②①により、プレッシャーをかけられるとき

③やること多すぎて仕事が回らなくなっているとき

④睡眠不足のとき

 

①②に関しては、厳しくノルマを言われるのが、年に5回。

その時期を乗り切れば、割と穏やかな日常かもしれません。

今はちょうど、その狭間にいるので、仕事が楽しく思えているのかも(もうじき大変な時期に突入していきます。ひええ)。

 

③は、これに時間を取られて、喋る時間が減るのが嫌ですね。

自分の事務仕事を効率よくできれば、解決しそうです。

 

 

仕事の効率化は、かなりこれを参考にしています。

ここで取り上げられている7つの仕事術のうちの一つが、その日やることを30分単位でスケジュールに書いてしまうというもの。

確かに、肌感覚で、いつもの2倍は仕事が片付きます。

 

④は言わずもがなですね。

ついつい、本・漫画を読んだり、ブログ書いたり、遅くなってしまいますが、寝不足でいくと、一時間に一回休憩を入れな動けなくなるので、たいへん非効率です。

進まない仕事に、自己否定もしてしまいますしね。

 

 

 

まとめ

規則正しい生活をして、いやな仕事を効率よく最短時間で済ます!

そのぶん、人と喋る時間にあて、人と向き合う時間をつくる!

 

未解決事項

ノルマの達成ができれば楽しくなりそうだが、現時点でどうやったら達成できるのか、分からない。

→これは、今から作戦を立てていかなければなりませんね。

 

 

 

なぜかな〜と漠然と考えていたことが、書き出すことで整理されてきました。

未解決事項についても、またの機会に同じように考察してみようと思います。

 

それでは、そろそろ仕事に行く準備を始めます。

今日も一日、がんばっていきましょう。

 

第18回女による女のためのRー18文学賞、応募完了しました。

こんにちは。okapです。

何日か前に取り敢えず書きましたと言いましたが、何箇所が修正をいれて、先程応募しました。

ネットだけで応募できるの、とても便利ですね。

締め切りまで、まだ一ヶ月以上もありますが、これ以上いじってもな、と思ったので大人しく応募しました。

 

このあとの流れは、

http://www.shinchosha.co.jp/r18/process.html

を参照してみると……

 

第一次選考が突破したか分かるのが、12月下旬。

最終的に、大賞が発表されるのが、来年4月上旬。

結構時間かかるんですね。当たり前か。

 

そろそろ本業が、繁忙期に向けて足を突っ込み始めるので、どこまで書けるかは分かりませんが。

次、どの賞に応募するかも含めて、ボチボチ考えようと思います。

 

ひとまずお疲れ、自分。

 

穂積「僕のジョバンニ」柳本光晴「響〜小説家になる方法〜」才能に打ちのめされた人へ。

こんにちは。

サクサク連投いきますよ、okapです。

 

今回は、穂積さんの「僕のジョバンニ」を紹介します。

とても大好きな漫画家さんです。

「式の前日」「さよならソルシエ」なども好きです。

 

僕のジョバンニ 3 (3) (フラワーコミックスアルファ)

僕のジョバンニ 3 (3) (フラワーコミックスアルファ)

 
僕のジョバンニ(2) (フラワーコミックスα)

僕のジョバンニ(2) (フラワーコミックスα)

 
僕のジョバンニ(1) (フラワーコミックスα)

僕のジョバンニ(1) (フラワーコミックスα)

 

 

「僕のジョバンニ」は、現在コミックで3巻まで出ています。

チェロにまつわる、二人の少年のお話です。

 

 

そして、才能の残酷さを描き出す作品でもあります。

 

 

読んでて、とてもキツイ。

身に覚えのある感情が、たくさん描かれています。

 

 

「俺だって…っ    天才になりたかった!!!」

 

 

私だって、なれるもんなら天才になりたかった。

 

高校生のとき、大学生のとき、自分と同じような年齢でデビューを飾る小説家を見ては嫉妬して、本を読んで打ちのめされ。でもそんな自分を認められなくて、作者の年齢には興味のないふりをした。

友だちと一緒に応募した中高生向けの文学賞で、友人の書いたものの完成度の高さに動揺した。その子は入賞したけど、自分はかすりもしなかった。

 

小説が好きだからこそ、力量の違いがはっきり分かる。

いやになって、ずっと読む側になって生きていこうと思った。

 

それから、受験勉強やらで忙しくなったし、大学生になってからも、部活にゼミに委員会にバイトに、忙しく過ごした。

 

お話を書きたいと思わなくなっていた。

だから、このままでいいと思った。

でも今、また戻ってきている。

 

 

ここまで書いて、これまた最近読んだ「響」も近いなと思ったので、急遽追加します。

ちょうど、今、映画が封切られてますね。映画も観に行きたい。

 

 

恐ろしく感性の豊かで、自分を曲げない響。

変人・奇人を地でいく彼女の小説が、そして、彼女自身が、多くの人を動かしていきます。

 

「僕のジョバンニ」でも、「響」でも、天才に打ちのめされた凡人が登場します。

「僕のジョバンニ」では、自分なりにどう戦っていくのか、これから描かれていくんでしょう。

「響」では、様々な人が登場します。スッパリ小説を諦めて、幸せな人生を送る人。粘っても粘っても、報われずに、そっと文壇から消えてしまう人。もう辞めようと思ってから、もう一年粘って、人生を変えた人。身近にいて、打ちのめされながら、少しずつ自分のステップを登っていく人。

 

さて、自分はどうしようか。

 

突きつけられる現実は厳しいですが、勇気ももらえる漫画です。

窪美澄「水やりはいつも深夜だけど」うまくいかない人生に悩む人へ。

こんにちは。

ブログを書く時間はとれなかったものの、読んだ本がいくつかあるので、立て続けにはなりますが、紹介していきますね。okapです。

 

まず一つ目が、窪美澄「水やりはいつも深夜だけど」です。

デビュー作を収録した「ふがいない僕は空を見た」以来、初めて読みました。

 

 

 

こちら、短編集となっております。

それぞれ独立していながら、少しずつ登場人物が被っています。

 

 

描かれているのは、ものすごく日常です。

かっこいい主人公など、ただの一人も出てきません。

それぞれが、やるせなさを抱え、悩み、もがいています。

お話のなかでも、派手な救いは提示されません。

それでも、ちょっとだけ頑張ってみようかなと思えるお話です。

 

 

ママ友との付き合いが辛い人。

夫婦間で家事について喧嘩してしまう人。

なんとなく夫婦が噛み合わないと思っている人。

親が再婚して、新しい親が増えた人。

先天性の病気が見つかり、大好きなことが出来なくなってしまった人。

 

 

そして、それらは、未来の自分かもしれない。

 

そうなったときには、またこの本を手に取ろうと思います。

井上真偽「その可能性はすでに考えた」全く新しいミステリが読みたい方へ。

こんにちは。

昨日今日と、久しぶりに自炊しました。okapです。

死ぬほど簡単なスープとかしかつくれませんが、それでもコンビニよりはるかに良いなあと改めて思いました。

美味しいご飯、大事!

 

 

さて、本日紹介するのは、井上真偽(いのうえまぎ)「その可能性はすでに考えた」

ミステリーは普段あまり読まないのですが、あまりにも面白そうすぎて、買ってしまいました。

 

その可能性はすでに考えた (講談社文庫)

その可能性はすでに考えた (講談社文庫)

 

 

 

実際、死ぬほど面白かったです。

(以下、文庫本の背表紙レベルのあらすじと登場人物紹介をしますね)

 

 

まず、今までのミステリ界を覆すといっても過言でないのが、この探偵は、奇蹟の存在を信じており、それを立証しようとしていること。

その際に使う根拠は、人知の及ぶあらゆる可能性を全て否定できれば、それはもう人知を超えた現象と言える、ということ。

そのために、探偵は、全ての可能性を考え、かつ、それを否定するという離れ業を成し遂げようとします。

普通の謎解きとは、まるで性格が違いますね。

 

 

この奇天烈な探偵から始まり、同じぐらい強烈なキャラの登場人物たち、テンポのいい展開は、ゲームの面白さを彷彿とさせます。

ゼルダの伝説とか好きな人は、この小説も好きになるのではないでしょうか!

 

 

井上真偽さんは、これが初読なのですが、他の作品も是非読みたいと思いました。

(続編は購入済み)

でも、その前に、もう一度頭から読み直します〜。

 

百田尚樹「逃げる力」何が幸せか、分からなくなったときに。

こんにちは。

風邪が治りません。okapです。

はよ寝ろという話ですね。書いたら寝ます。

 

 

今日は、珍しく新書の紹介です。

百田尚樹「逃げる力」

地味に小説は「ボックス!」しか読んだことないですね。

百田尚樹といえば、物議を呼ぶ物言いも話題ですが、一旦そこは置いておいて。

 

 

逃げる力 (PHP新書)

逃げる力 (PHP新書)

 

 

 

本書では、ざっくり分けると、

・逃げることの利点

・逃げるためには

ということと、一方で

・逃げてはいけないとき

についても書いてあります。

 

 

ぐさっと来たのは、「逃げてはいけないとき」の内容です。

・好きな仕事をして生きようと考えると苦しくなる

・自分に合わないという理由で辞めるのは悪い逃げ方

 

はい、まさに何回か前の記事で「好きなことを仕事にしたい」と言いました。

 

okap0605.hateblo.jp

 

「合わない」「つらい」と仕事から逃げたい気分になっていますーー。

 

 

石の上にも三年。

まずは徹底的にやらないと、合うかどうかもわからない。

 

 

その通りでございます。

 

 

そうなんですよね。

自分に何のスキルもないまま、辞めてしまっていいのだろうか。

自分に向いていると思って入った職種で、違和感を感じているので、

次、自分が向いてると思った仕事を始めたとしても、これじゃないと思う可能性は十分にあります。

 

 

一番こわいのが、そうやって仕事を転々として、なんの取り柄もない人間になってしまうこと。

そうやって、自力で生きる力がないまま、実家にしがみついて、ろくな努力もせず、小説家になりたいと宣う。

死ぬほど嫌な未来予想図ですね……。

ダメなバンドマンの典型のような(偏見)。

 

 

 

自分の理想の生活は、

・その日どこに行くのも自由

・小説家になる

 

 

小説家になれれば、一つ目の理想も叶いそうですよね。

(実態はどうかは分かりませんが)

 

そのためには、デビューする必要がある。

そのためには、ネットで小説を公開して人気を出すか、文学賞を獲る必要がある。

そのためには、面白い・読みたいと思ってもらえる小説を書く必要がある。

そのためには、小説を書くうえでの自分の武器を把握する必要がある。

(戦略なしに名作が書けるなら、とっくにデビューしてるっつーの)

そのためには、自分が何を書きたいのか。誰に読んでほしいのか。これを明確にする必要がある。

そのためには、頭を振り絞って考えないといけない。

 

 

結局、ここまでくると、仕事と繋がってくるんですよね。

現在、会社員2年目ですが、今一番怒られるのが、

「意図を理解しないまま実行に移すから、ただの作業になっている」ということ。

何年も働いている先輩方からすれば、当たり前にできることでしょうが、まだその当たり前ができないぺーぺーです。

幸い、自分の裁量で決められる部分が多い職種ではあるので、安定したお金をもらいつつ、自分の足りない力を伸ばす土台として、有効活用する手もあります。

休みが少ないのと、やや長い勤務時間が玉に瑕ですが。

 

 

と、ここで、「逃げる力」 の最終章に、

・幸せの絶対基準を持っているか

という話がでてきます。

 

 

自分の人生にとって、何さえあれば幸せなのか。

 

 

考えてみました。

・家族

・読みたい本を買えるだけのお小遣いと、読めるだけの時間

 

 

これだけかなあ。

(友人各位については、私の手には負えないので、自分の身は自分で守ってくれ。そんで一緒に遊びましょう)

 

 

ん、今の私の生活、結構幸せやん?

一人暮らしだけど、実家は割と近いのでよく帰るし、彼氏とも会いたいときに会えてるし(ありがとう)、本を楽しむ生活をしているのは、こんなブログをやってる時点で明白だし

 

 

最近、仕事が「しんどーい」「苦しーい」という感じだったので、意外な着地点に落ち着きました。

精神的に病んでいるわけではないし、もう少し、頑張ってみましょうかね。

そのかわり、心と体の声に気をつけて、無理!と思ったら自分を守るために全力ダッシュで逃げます。

 

終わり!